用具 2026-09-14
ラクロス防具の選び方|男女で違う必須装備とサイズ選びのコツ
大学からラクロスを始める新入部員にとって、最初につまずきやすいのが防具選びです。ラクロス用品店のサイトを開くと、アームパッド一つとっても複数の種類が並び、値段の幅も広く、何を優先して選べばいいのか分かりにくいと感じる人が多いのではないでしょうか。さらにラクロスは男子と女子でルールが大きく異なるため、必要な防具の種類も別物です。ここでは日本ラクロス協会(JLA)が公開している情報をもとに、防具ごとの役割と選び方の考え方を整理します。
男子と女子で「揃えるべき防具」がまったく違う
ラクロスは男子と女子で身体接触のルールが大きく異なる競技です。男子はボディチェックが認められたコンタクトスポーツである一方、女子は身体接触が厳しく制限されたパスワーク中心の競技になっています(詳しくは男子ラクロスと女子ラクロスはこんなに違うでも整理しています)。この違いが、そのまま防具の量の違いに直結しています。
| 区分 | 男子フィールドプレーヤー | 女子フィールドプレーヤー |
|---|---|---|
| 頭部・上半身 | ヘルメット、ショルダーパッド | 原則不要(ゴーリーを除く) |
| 目 | ヘルメットのフェイスガードで保護 | アイガード(ゴーグル)が必須 |
| 腕 | アームパッド系(3段階) | 原則不要 |
| 手 | グローブ | 原則不要 |
| 口 | マウスガード | マウスガード |
JLAが公開している「防具の着用について」というページでも、男子競技を前提にヘルメット・ショルダーパッド・マウスガード・グローブそれぞれの役割が説明されています(出典は記事末尾)。女子はゴーリー以外、アイガードとマウスガードが装備の中心になるという構造は男子と大きく異なるため、先輩や友人から「防具はこう買えばいい」とアドバイスをもらう際は、それが男子用・女子用どちらの話かを確認しておくと失敗を防ぎやすくなります。
男子ラクロスの防具、揃える順番と考え方
ヘルメットは安全基準を満たしたものを選ぶ
JLA公式サイトの「防具の着用について」では、NOCSAE(スポーツ用具の検査機関)が定めた安全基準を満たしたヘルメットを着用するよう明記されています。中古で譲り受ける場合も、見た目に問題がなくても内部のクッション材が経年劣化している場合があるため、購入時期や使用年数を確認してから選ぶことが大切です。
ショルダーパッドは「胸まわりを守る防具」と理解しておく
ショルダーパッドは肩だけでなく胸部全体を保護する防具です。JLAの案内では、ボールが心臓の真上付近に強く当たることで重篤な障害(心臓震盪)が起こりうるとされており、米国の大学リーグではショルダーパッドの着用が義務化されているとも紹介されています。サイズが合っていないと胸の中心部にすき間ができてしまうため、試着した際に体をひねっても胸部を覆う範囲がずれないかを確認しておきましょう。
アームパッドは3段階から選ぶ
腕を保護するアイテムには、保護力の高い順にアームガード、アームパッド、エルボーパッドの3種類があります。保護力が高いものほど可動域は狭くなる傾向があるため、初心者にはまず保護力と動きやすさのバランスが取れたアームパッドから試すことが勧められています。プレーに慣れてポジションごとの動き方が分かってきたら、自分のプレースタイルに合わせて種類を見直すとよいでしょう。ポジションごとの練習の考え方は、本サイトの他の記事でも順次取り上げています。
グローブは試着してから選ぶ
グローブは手のひらの生地やメッシュ部分の形状がメーカーによって異なり、同じサイズ表記でもフィット感に差が出やすい防具です。緩すぎるとクロスを握る力が伝わりにくく、きつすぎると長時間の練習で指の可動域が制限されてしまいます。可能であれば店舗で試着し、クロスを握る動作をしてから選ぶのが安全です。
マウスガードは「買う」のではなく「合わせて作る」もの
JLAの案内によれば、マウスガードは口の中のケガの防止だけでなく脳振盪の予防にもつながるとされ、男子競技でも2017年から着用が義務化されています。既製品を口にくわえるだけのタイプよりも、歯科医院で自分の歯型に合わせて調整してもらうタイプの方がフィット感・安全性の面で優れています。新入部員のうちに一度、歯科でマウスガードの相談をしておくと安心です。
女子ラクロスは防具が少ないからこそ、この2つで失敗しない
アイガードはフィット感を最優先する
女子ラクロスのフィールドプレーヤーは、ヘルメットやショルダーパッドを着けない代わりに、アイガード(ゴーグル)の着用が求められます。視野の広さや顔への密着度はメーカー・モデルによって差があるため、実際にかけてプレーの動作(首を振る、上を向く)をしたときにずれないかを確認してから選ぶことが大切です。
マウスガードの注意点は男子と共通
女子もマウスガードは必須装備です。考え方は男子と同じで、既製品よりも歯科医院で調整してもらうタイプの方がフィット感に優れます。
ゴーリーだけは別の防具が必要になる
女子ラクロスでもゴーリーは、フィールドプレーヤーとは別に専用の防具を着用します。ポジションがゴーリーに決まった場合は、フィールドプレーヤー用の防具をそのまま使い回せないため、早めにチームの先輩やコーチに確認しておきましょう。
新品で揃えるもの・先輩や中古で譲ってもらっていいもの
すべての防具を新品で揃えると初期費用の負担は小さくありません。部活動費の負担感については部費と資金調達の考え方でも取り上げていますが、防具に関しては「安全性・フィット感に直結するかどうか」で新品と中古を使い分けるという考え方が現実的です。
- 新品・自分専用で用意した方がよいもの: マウスガード(衛生面と歯型のフィットが必須)、ヘルメット(内部クッションの経年劣化が外から分かりにくい)、アイガード(顔への密着度が安全性に直結する)
- 状態を確認できれば中古・譲り受けでもよいもの: ショルダーパッド、アームパッド類、グローブ、バッグなど(ひび割れ・破れ・留め具の劣化がないかを確認してから使う)
所属するリーグの階層や対戦相手によって試合中のコンタクトの強さは変わってくるため、自分のチームが今シーズンどのブロックでどんな相手と対戦しているかを本サイトの順位表で確認しておくと、シーズン中に防具をどの程度大事に扱うべきかの目安になります。
防具は「壊れていないか」を定期的にチェックする
JLA公式サイトの「防具の着用について」では、壊れた防具を使用すること自体がルール違反にあたると明記されています。防具は一度購入して終わりではなく、シーズン中も亀裂・留め具の緩み・パッドのへたりがないかを日々の練習前に確認する習慣が必要です。特に中古・譲り受けの防具は、見た目では分かりにくい内部の劣化が進んでいる場合があるため、購入・譲り受けの時点と、シーズン途中の両方でチェックする意識を持っておきましょう。
まとめ
ラクロスの防具は、男子はヘルメットからマウスガードまでのフル装備、女子はアイガードとマウスガードが中心という、まったく異なる構成になっています。新入部員のうちは「安全性・フィット感に直結するものは新品」「状態を確認できるものは中古でもよい」という基準で優先順位をつけると、限られた予算の中でも失敗を減らせます。自分の所属するチームがどのリーグ・どのブロックで戦っているかは、全国8地区のチーム一覧から確認できます。防具選びに迷ったら、まずは所属チームの先輩に相談しつつ、この記事の基準と照らし合わせてみてください。
出典
本記事はJLA公式サイトが公開している情報をもとに編集部が構成しています。防具の適合性は個人の体格・プレースタイルによって異なるため、迷う場合は所属チームやラクロス用品専門店のスタッフに相談することをおすすめします。
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