用具 2026-09-21
ラクロス マウスガードの選び方|既製品とカスタムメイド、どちらを選ぶべきか
新入部員のうちに揃える防具の中でも、マウスガードは「安いものを適当に選んでおけばいい」と考えられがちなアイテムです。しかし実際に使ってみると、既製品では呼吸や発声がしづらく練習に集中できない、部内で色や見た目について申し送りがあってどれを買えばいいか分からない、といった悩みに直面する人が少なくありません。ここでは既製品とカスタムメイドの違い、選ぶときに考えたい判断軸、そして色や見た目のルールで確認すべきポイントを整理します。
マウスガードはラクロスにおいて必須の安全装備
日本ラクロス協会(JLA)の公式サイトでは、マウスガードの着用によって口腔内のケガ防止や脳振盪の予防につながるとされており、男子競技でも2017年から着用が義務化されています。女子競技はもともとマウスガードが必須装備の一つで、フィールドプレーヤーが着ける防具が少ない女子ラクロスにおいて、アイガードと並ぶ数少ない必須アイテムです(防具全体の違いについてはラクロス防具の選び方でも整理しています)。単に「ルールだから着ける」という発想ではなく、コンタクトの多い局面やグラウンドボールの競り合いで転倒したときに口や歯を守る、実際に効果のある安全装備だという理解を持っておくことが選び方の出発点になります。
既製品とカスタムメイド、何が違うのか
マウスガードには大きく2つのタイプがあります。
- 既製品(ボイル&バイトタイプ): お湯で軟化させて自分の歯に押し当てて形を作るタイプ。スポーツ用品店や通販で数千円程度から購入でき、入手のしやすさが最大のメリットです。一方でフィット感は自分で調整する範囲に限られるため、「練習中にずれる・落ちる」「息がしづらい」「声が出しにくい」といった声が挙がりやすいという指摘があります。
- カスタムメイド(歯科医院で歯型を取って作るタイプ): 歯科医院・スポーツ歯科で歯型を採取し、一人ひとりの歯並びに合わせて作製するタイプ。適合性が高く外れにくいため、発音のしやすさや衝撃吸収の面でも既製品より優れるとされています。
どちらが「正解」というより、コンタクトの頻度や部としての方針、予算とのバランスで選ぶものだと捉えておくとよいでしょう。両者の傾向を整理すると次のようになります。
| 比較項目 | 既製品 | カスタムメイド |
|---|---|---|
| 入手のしやすさ | スポーツ用品店・通販ですぐ買える | 歯科医院での型取り・作製まで日数がかかる |
| 費用の目安 | 数千円程度から | 医院により数千円台〜数万円台と幅が大きい |
| フィット感 | 自分で調整する範囲に限られる | 歯型に合わせて作るため高い |
| 交換の目安 | 変形・すり減りが早め | 顎の成長・破損時に作り直し |
なお先輩からマウスガードを譲り受けて使うのは、既製品・カスタムメイドのどちらであっても避けたい選び方です。歯型はもちろん個人差があり、フィットしないものを無理に使えば安全性が下がるだけでなく、口の中に直接入れる用品である以上、衛生面でも人と共有すべきものではありません。防具の一部は状態を確認できれば中古でも構わないという考え方もありますが、マウスガードは自分専用で用意すべきアイテムだと覚えておきましょう。
選ぶときに考えたい3つの判断軸
1. 予算とのバランス
新入部員はスティックや防具一式の初期費用もかさむタイミングです(部費や資金面の考え方は部費と資金調達の考え方も参考になります)。歯科医院で作るカスタムメイドの費用は医院によって差が大きく、数千円台から数万円台まで幅があるのが実情です。無理に高額なものから揃える必要はなく、まずは既製品で競技に慣れ、本格的にプレー時間が増えてきた段階でカスタムメイドへ切り替える、という段階的な選び方も現実的な選択肢です。
2. コンタクトの多さ・プレースタイル
激しい接触が想定される競技では、マウスガードの厚さの目安として3〜4mm程度が紹介されることが多くあります。ゴーリーやディフェンス陣のように接触機会が多いポジションほど、フィット感と衝撃吸収を重視してカスタムメイドを優先する価値があります。自分のチームが対戦するリーグの対戦相手の傾向は、全国8地区の順位表からある程度イメージできます。
3. 交換のタイミング
既製品は変形・すり減りが進みやすく、カスタムメイドでも顎の成長や歯並びの変化、破損があれば作り直しが必要です。「臭いや変色が気になる」「フィットが緩くなった」と感じたら、そのまま使い続けずに交換を検討しましょう。
色・見た目のルールは自己判断せず確認する
マウスガードの色について、海外の一部のラクロス団体では女子競技を中心に「白色・透明のマウスガードは審判が視認しにくいため不可」とする規定が設けられていることが知られています。一方で、男子競技については国や団体によって規定が異なり、色の指定が撤廃された例もあるなど、時期や団体によって変わりうる領域です。JLA公式サイトの防具に関するページ自体には色に関する明確な規定は示されていないため、この記事では「白色・透明が絶対に不可」という断定は避けます。
実務上は、所属する大会・リーグの要項や部内の申し送りで色に関するルールが指定されていないかを必ず確認するのが安全です。特に新入部員は「先輩が使っているのと同じ色で」といった部内の慣習に従うケースも多いため、購入前に一度チームメイトやキャプテンに確認しておくと、買い直しの手間を避けられます。
いつ・どこで作るのが良いか
カスタムメイドで作る場合は、スポーツ用マウスガードの作製に対応している歯科医院・スポーツ歯科での相談が基本になります。シーズン中に既製品が破損したり合わなくなったりした場合は、応急的に既製品で練習をつなぎながら、オフの期間に歯科医院で本格的なものを作るという進め方も現実的です。新入部員のうちに一度、部の先輩やトレーナーに「どのタイミングで作るのが一般的か」を聞いておくと、無駄な買い替えを減らせます。
使い始めてからのケアも忘れずに
マウスガードは着けて終わりではなく、日々のケアが必要な用品です。使用後は水またはぬるま湯で洗い、直射日光を避けて乾燥した状態で専用のケースに保管します。ケースに入れずバッグの底に入れっぱなしにすると型崩れや破損の原因になりやすいため、専用ケースを一つ用意しておくと長持ちします。他人のマウスガードを共有して使うのは衛生面で避けるべきで、これは既製品・カスタムメイドどちらでも同じです。
練習前には、亀裂・穴あき・大きな変色がないかを軽く確認する習慣をつけておきましょう。特に既製品は繰り返し噛み続けることで薄くなった部分が破れやすく、破損に気づかずプレーを続けてしまうと、いざ強い衝撃を受けたときに防具としての役割を果たせません。合わなくなった・傷んだと感じたら、シーズンの節目を待たずに交換を検討することが、結果的に安全にも予算にもプラスになります。
まとめ
マウスガードは「ルールだから仕方なく着ける防具」ではなく、口内のケガと脳振盪のリスクを実際に減らす安全装備です。既製品は手軽さ、カスタムメイドはフィット感と安全性という強みがあり、予算・コンタクトの多さ・交換のタイミングを踏まえて選ぶのが現実的な進め方になります。色や見た目のルールは団体や大会によって異なりうるため、自己判断せず所属リーグの要項や部内の申し送りを確認しましょう。自分のチームがどのリーグ・地区で戦っているかは、全国8地区のチーム一覧から確認できます。
出典
本記事はJLA公式サイトが公開している情報および一般的なスポーツ用マウスガードに関する解説情報をもとに編集部が構成しています。色の規定を含む具体的なルールは大会・リーグ・所属チームによって異なる場合があるため、必ず大会要項や部内の申し送りで確認してください。
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