キャリア 2026-09-09
ラクロス部マネージャーの経験はキャリアでどう活きるか ― 「支える側」の経験が武器になる理由
大学ラクロス部でマネージャーを務めた学生の多くは、自己PRの場面で「縁の下の力持ちでした」という一言で終わらせてしまいがちです。プレーヤーのように試合の成績という分かりやすい実績がないため、自分の経験を過小評価してしまうのです。しかし、マネージャーという役割は本来おまけの仕事ではなく、日本代表チームにも公式に置かれているポジションです。ここでは、マネージャー経験がキャリアでどう評価されるのかを、役割の実態から考えます。
マネージャーは「おまけの役割」ではない
日本代表チームにも置かれる公式ポジション
日本ラクロス協会(JLA)が発表している日本代表チームのスタッフリストには、ヘッドコーチやフィジカルコーチと並んで、マネージャーが正式な役割として名を連ねています。「2024年男女BOX日本代表スタッフリスト」や「2026・2027年ラクロス男子日本代表スタッフリスト」には、大学ラクロス部での経験を持つ人材がマネージャーとして選出されていることが公表されています。日本の競技力強化を担うトップレベルのチーム運営においても、マネージャーは欠かせないスタッフとして扱われているのです。
「大学から始める競技」だからこそ役割分担が細かい
日本のラクロスは1986年に慶應義塾大学の学生が始めたのが起源で、翌1987年にJLAが発足しました。専任コーチが常駐しない大学ラクロス部が多いため、主将・主務・会計・渉外・マネージャーといった役割を学生自身が分担し、組織全体を回しています。この構造の中で、マネージャーは「プレーヤーを支える」という役割を専任で担う、他の体育会競技に比べても存在感の大きいポジションだといえます。
マネージャーの仕事は具体的に何を鍛えるか
「見えない仕事」を可視化する力
マネージャー業務には、練習・遠征のスケジュール調整、体調管理や怪我人の把握、試合データの記録、部内外の連絡調整など、成果が数字に残りにくい仕事が数多く含まれます。こうした仕事を「やって当たり前」で終わらせず、誰が何に困っていて、それをどう仕組み化して解決したかを言語化できるかどうかが、経験の価値を左右します。
プレーヤーではない立場だからこそ得られる「全体最適」の視点
ポジションを持つ選手はどうしても自分のプレーを中心に物事を見がちですが、マネージャーは特定のポジションに属さないからこそ、チーム全体の状態を俯瞰する視点を持ちやすい立場にあります。選手のコンディション、練習メニューの効果、リーグ戦の順位表など複数の情報を横断的に見ながら、チームにとっての優先順位を判断する経験は、一つの持ち場だけを見ていては得にくいものです。
キャリアの言葉にどう翻訳するか
マネージャーとしての経験を面接や職務経歴で語る際は、次のような視点で具体化しておくと伝わりやすくなります。
- 「支える」を具体的な業務に分解する: 「マネージャーをしていました」で止めず、スケジュール管理・データ管理・体調管理のうちどれに特に力を入れ、どんな課題をどう解決したかを一つのエピソードにする
- 数字や仕組みの変化で語る: 「怪我人の情報共有が遅れていた課題を、専用フォーマットの導入で解決した」など、感覚ではなく仕組みの変化として説明する
- 「気づく力」を仕事の言葉に接続する: プレーヤーが気づきにくい変化に気づき、先回りして対応した経験は、業務における課題発見力の具体例として使える
ラクロス部の経験は就活でどう評価される?で触れたように、体育会学生の自己PRは「役職名の説明」で終わると評価されにくくなります。マネージャー経験も同様に、役割の説明ではなく行動の解像度で語ることが重要です。エントリーシート向けに短くまとめる際の手順は、ラクロス部の「ガクチカ」の書き方でも詳しく整理しています。
まとめ
大学ラクロス部のマネージャーは、日本代表チームにも公式に置かれているほど、競技運営に欠かせない役割です。プレーヤーのような分かりやすい実績がなくても、「見えない仕事を可視化する力」と「チーム全体を俯瞰する視点」は、社会人になってからも通用する具体的な強みになります。役職名の説明で終わらせず、自分がどんな課題にどう向き合ったかを言語化しておくことが、キャリアの様々な場面で経験を伝える力につながります。
出典
体育会出身の転職・キャリアを考えている方へ
競技で培った強みをキャリアに生かす転職相談を、ツナカレキャリアで受け付けています。